建設での「基礎工事」とは?
建物の土台をつくる「基礎工事」は、住宅はもちろん、商業施設や公共施設など、あらゆる建築物に欠かせない重要な工程です。中でも仙台市は、海沿いの平野部から内陸の丘陵地、造成地までさまざまな地形が広がっており、地域ごとに地盤の特性が大きく異なります。そのため、土地ごとの条件に合わせた基礎設計と確実な施工が、安全で長持ちする建物を支えるうえで欠かせません。
この記事では、基礎工事の基本的な役割から施工の流れ、費用の目安までをわかりやすくご紹介します。
基礎工事とは?
基礎工事とは、建物の重みを地盤にしっかりと伝え、沈下や傾きのリスクを抑えるための工事です。上部構造がいくら高品質であっても、基礎が不安定では安全性は保てません。地盤の状態や建物の構造に応じて適切な基礎形式を選定することで、長期にわたる耐久性と安全性が確保されます。
基礎工事は「構造物の品質を根本から支える工事」であるため、単なるコンクリート打設ではなく、地盤調査から設計、施工管理に至るまでの一貫した工程全体の品質管理が求められます。
主な基礎工法の種類
基礎工事にはいくつかの種類があり、代表的なものとして「ベタ基礎」「布基礎」「杭基礎」が挙げられます。それぞれの特徴は以下の通りです。
ベタ基礎
建物の床全体を鉄筋コンクリートで覆う工法で、地面全体で荷重を支える構造です。地盤が比較的安定している場所や、木造住宅などに多く用いられます。地面からの湿気やシロアリ対策としても有効です。
布基礎
建物の外周や間仕切りの下に連続して設ける基礎形式で、地面を部分的に支える構造です。コストを抑えられるメリットがありますが、地盤が強固であることが前提となるため、場所を選ぶ工法でもあります。
杭基礎
軟弱地盤などで使用される工法で、地下深くの固い支持層まで杭を打ち込み、荷重を伝える仕組みです。木造から中高層建築まで幅広く採用され、仙台市内の造成地や沿岸部など軟弱地盤の多いエリアでは特に重要視されています。
それぞれの基礎には特性があり、地盤調査の結果を踏まえて選定する必要があります。工法選びを誤ると、施工後の不同沈下や構造への影響にもつながるため注意が必要です。

施工の流れ
基礎工事は、建物を支える土台として非常に重要な工程です。一連の作業は次のような流れで進行します。
- 地盤調査
- まず初めに、地盤の状態を調査します。スウェーデン式サウンディング試験などを用いて支持層の深さや地耐力を確認し、最適な基礎工法を選定します。
- 根切り・砕石敷き・転圧
- 基礎の形状に合わせて土を掘削し(根切り)、砕石を均等に敷き詰めたうえで転圧機で締め固めます。地盤を安定させるための下地づくりです。
- 捨てコンクリート打設
- 配筋や型枠の位置を正確に決めるための「基準面」として、薄いコンクリートを打設します。
- 配筋工事
- 構造図に基づいて鉄筋を組み立てます。鉄筋の本数、間隔、かぶり厚などを確認しながら、精度の高い施工が求められます。
- 型枠設置・コンクリート打設
- 鉄筋の周囲に型枠を設置し、コンクリートを流し込みます。バイブレーターで振動を与えて空気を抜き、ムラのない構造に仕上げます。
- 養生・型枠解体・仕上げ
- コンクリートの硬化を促すために一定期間養生を行い、強度が確保された後に型枠を外します。天端を整え、基礎工事が完了となります。
費用相場
基礎工事の費用は工法や地盤状況、建物の規模によって異なりますが、一般的な住宅(30〜40坪程度)の場合、おおよその相場は以下の通りです。
工法 | 費用の目安(30~40坪住宅) | |
|---|---|---|
ベタ基礎 | 約80〜150万円 | |
布基礎 | 約60〜120万円 | |
杭基礎 | 約100〜200万円以上 |
仙台市での杭工事・基礎工事は長英へ
基礎工事は、建物の安全性と耐久性を支える非常に重要な工程です。どの工法が適しているかは、地盤や建物の条件によって異なるため、技術力と実績を持つ施工会社に相談することが大切です。
仙台市で多くの施工を手がけてきた株式会社長英は、杭工事・基礎工事の専門業者として、現場の状況に応じた柔軟な対応と確かな技術を提供しています。特許取得の杭抜き工法をはじめ、地盤調査から施工まで一貫して対応可能です。
基礎工事に関する不安や疑問がある方は、ぜひ一度、長英までお気軽にご相談ください。確かな技術で、安心できる建物づくりをサポートいたします。

株式会社長英